特長
■高純度
性能のさまたげとなる結晶中の不純物濃度、線状欠陥密度、インクルージョン密度を低く抑えています。人工水晶・品質規格「JIS C
6704」における等級において全ての項目でトップクラスの高純度品です。水晶振動子用人工水晶と比較し赤外線吸収係数α3585が小さく、安定した周波数温度特性が得られます。
表1にN-Gradeのグレード表を示します。標準品と比較して不純物含有量が低く抑えられています。
図2にN-Gradeと標準品の赤外線透過率特性の比較を示します。水晶の典型的な不純物OH基の含有を示す3585cm-1の吸収を標準品と比較して低く抑えています。
【表1 N-Grade と通常品(比較参照)グレード表】
備考)
【図2 N-Gradeと標準品の赤外線吸収特性測定例の比較】
N-Grade
標準品
測定装置 日本分光製 赤外分光光度計IR-700 ※Q値は参考値となります
主なアプリケーション
● 安定した周波数温度特性、低位相ノイズが要求される携帯基地局用水晶発振器、振動子用
高安定ATカット水晶振動子
SCカット水晶振動子
ITカット水晶振動子
MSCカット水晶振動子
仕様
■ランバード/標準仕様
人工水晶のX,Z面を所定の寸法及び角度に加工したものがランバード人工水晶です。
ランバード人工水晶の加工面は高い精度で加工してあり、精度のよいウエーハ切断が可能です。
Z領域のみ及び種結晶を含まない状態にランバー加工してご提供します。
標準品以外にも最大寸法 X: 110.0mm , Z: 20.0mm までご要望にお応えします。
(Y有効長は、X寸法及びZ寸法に より変動します。)
※特殊仕様については、お問い合わせください。
SCカット、ITカット、MSCカットに対応した加工も可能です。
■ランバード/ブロック外形図
◆使用上の注意
人工水晶をご使用の前に必ず下記をご熟読ください。
水晶は573℃において相転移をおこしα水晶からβ水晶に変化します。この相転移は可逆的ですが、β水晶からα水晶に転移するとき一様に転移がおこらないため、双晶が発生します。従いましていかなる場合もこの温度(573℃)以上にはしない様ご注意ください。