超音波プローブ


様々な用途・目的に合わせたプローブをご用意しています。


医療機器における品質マネジメントシステムの
国際規格である「ISO13485:2016」の
認証も取得しており、
医療機器に求められる安心・安全かつ高品質な製品をお届けいたします。

カスタム設計

お客様のご要望に合わせたカスタム設計も行っております。
■仕様の指定が可能(周波数・ピッチ・素子長さなど)
■お客様のご要望に合わせた形状設計が可能

形状から探す

断面画像用プローブ

形状 特徴 使用例 中心
周波数
素子数 曲率 主な製品例

リニア型

接地表面付近の視野幅を
大きくとることが可能。

  • 血管診断(動脈硬化、血管穿刺ガイド)
  • 乳腺、甲状腺
  • 外科(健、関節)
  • 手術用(腹腔鏡用他)
  • 健康管理(筋肉、脂肪層)
2.5MHz
|
15MHz
64ch
|
256ch
-
7.5MHz
リニア
10MHz
リニア
13MHz
リニア

コンベックス型

ある程度の接地面で、
深部での広角の観察が可能。

  • 腹部
  • 産科・婦人科(体表、経膣用)
  • 前立腺診断(経直腸)
2.5MHz
|
7.5MHz
64ch
|
192ch
R10
|
R80
3.5MHz
コンベックス
3.5MHz
コンベックス
(単結晶)
7MHz
コンベックス

セクタ型

接地面が極めて小さい。
浅部の視野には狭いが、
深部にいくにしたがい
扇状に広い視野の観察が可能。

  • 心臓(体表、経食道心エコー)
  • 腹部
  • 手術用
2MHz
|
7.5MHz
32ch
|
128ch
-
2.5MHz
セクタ
アレイモジュール
プローブ

シングル型

A) 距離計測測定。

     流体のドプラ計測。


B) 機械的に回転させ、
B画像を得ることが可能。

  • 眼科
  • 血流ドプラー測定
  • 泌尿器
  • 胎児心拍計
  • 消化管
2MHz
|
22MHz
- -
20MHz
シングル
アレイモジュール

三次元画像用プローブ

形状 特徴 使用例 中心
周波数
素子数 曲率 主な製品例

リニア型

リニアスキャン方式の
リアルタイム3Dプローブ。
ワイドなフットプリントで、
近距離から広い視野をみることが可能。

  • 乳腺や甲状腺、頸動脈などの血管系診断
7.5MHz
|
11MHz
128ch
|
192ch
-
メカニカル3D
8MHz リニア

コンベックス型

広い視野角を持つ
リアルタイム3Dプローブ。
広い面積のプローブヘッドは
深部スキャンに有益。

  • 腹部、産科
3.5MHz
|
6.5MHz
128ch
|
192ch
R40、R48
メカニカル3D
4.5MHz
コンベックス

検査部位から探す ※記載している診断の他にも、多数の診断にNDKの超音波プローブが使用されています。

腹部

肝臓・腎臓・膵臓・胆嚢などの診断や、妊娠中の胎児の成長観察・診断に使用されます。

腹部用プローブ

アレイモジュール

中心周波数 素子数 曲率 形状
2.5MHz
|
7.5MHz
64ch
|
192ch
R10
|
R60
コンベックス型

プローブ

中心周波数 素子数 曲率 形状
3.5MHz
|
7.0MHz
64ch
|
192ch
R40
|
R60
コンベックス型

メカニカル3Dプローブ

中心周波数 素子数 曲率 形状
3.5MHz
|
4.5MHz
128ch
|
192ch
R40、R48 コンベックス型

3次元画像・メカニカル走査式

電子走査式コンベックスプローブを機械的に扇状に揺動させ、3次元データを取得、画像化します。
揺動速度、揺動角度は可変であり、目的に合わせた立体画像データの取得が可能です。
3Dデータからは従来の2D画像では見ることができなかった、プローブから放射される超音波に対して
直交する任意の位置の断面(水平断面)も画像化が可能となるため、得られる診断情報の幅が広がります。

乳腺・甲状腺

乳房のしこりの有無や形の変化など乳癌検診や、首のしこりの有無など甲状腺検診に使用されます。

乳腺・甲状腺用プローブ

アレイモジュール

中心周波数 素子数 曲率 形状
7MHz
|
15MHz
64ch
|
256ch
- リニア型

プローブ

中心周波数 素子数 曲率 形状
7MHz
|
12MHz
64ch
|
192ch
- リニア型

メカニカル3Dプローブ

中心周波数 素子数 曲率 形状
7.5MHz
|
11MHz
128ch
|
192ch
- リニア型

平行スキャン方式

内部に実装される探触子部がモーターにより短軸方向に直接的移動(往復スキャン)する世界初の
「平行スキャン方式」を採用しています。
従来の円弧状スキャン製品と比較し、平行スキャンになっており、診断画像における方位分解能が
改善されます。
また、プローブは人体接触部(送受波面)がフラットになっているため、乳房(山部・凸部)等
部位に対し、より均等に接触することが可能です。

循環器

心臓の大きさ・形や動きの異常を発見したり、血流の状態などを見る検査に使用されています。

循環器用プローブ

アレイモジュール

中心周波数 素子数 曲率 形状
2MHz
|
7.5MHz
32ch
|
128ch
- セクタ型

プローブ

中心周波数 素子数 曲率 形状
2MHz
|
7.5MHz
32ch
|
128ch
- セクタ型

経膣・経直腸

子宮の形態異常や子宮筋腫の有無などの検査や、前立腺の検査に使用されています。

経膣・経直腸用プローブ

アレイモジュール

中心周波数 素子数 曲率 形状
6MHz
|
7MHz
64ch
|
128ch
R10 コンベックス型

血管

血管の流れの異常、血管内膜厚さ計測(IMT)や血管内皮機能検査(FMD)などの動脈硬化の検査に使われます。

血管用プローブ

アレイモジュール

中心周波数 素子数 曲率 形状
7.5MHz
|
15MHz
64ch
|
256ch
- リニア型

眼軸長

白内障など、手術前の目の中の精密検査などに使用されます。

眼軸長測定用プローブ


中心周波数 素子数 曲率 形状
10MHz
|
22MHz
- - シングル型

周波数と分解能

高い周波数のプローブは、分解能の良い鮮明な画像を得ることができます。
但し、深部まで超音波が届きにくいため、プローブから遠い部分の画像が不鮮明になります。
逆に、低い周波数のプローブは、分解能が低く粗雑な画像ですが、深部まで超音波が届きやすく、撮像範囲が広い特長をもっています。
このように使用するプローブの周波数により、観察可能な深度や分解能が決定されます。

周波数 分解能 透過力 測定可能深さ
高い 細かい 弱い 浅い
低い 粗い 強い 深い

超音波プローブの基本原理

超音波プローブの基本構造は、「圧電素子(振動子)」・「パッキング材」・「音響整合層」・「音響レンズ」から成り立っています。 コンベックス型プローブを例にその構造と役割をご紹介します。

プローブを製造する工程では、圧電素子の微細加工技術や、音響整合性を取り付ける接合技術など水晶デバイスメーカーとしての独自の技術が活かされています。

  • 圧電素子(振動子)の役割
  • バッキング材の役割
  • 音響整合層の役割
  • 音響レンズの役割

◀︎

▶︎

圧電素子は、超音波を発生する重要な部分です。圧電素子の両側に電極を貼り付けて、電圧を加えると素子が伸縮と膨張を繰り返し振動し、超音波が発生します。一方で圧電素子に外部から振動(超音波)が加わると電圧が発生します。


圧電素子の種類は幾つかありますが、一般的には 変換効率のよい圧電セラミック(PZT:チタン酸ジルコン酸鉛)を使用しています。


圧電素子は短冊状に分割されていて、個々に電極が付けられています。
圧電素子1個あたりの幅は、髪の毛の約半分のサイズとなり、μ単位で素子を切断し、それを貼り付ける工程では、NDKの高度な技術力が活かされています。

余分な振動を抑えるため、圧電素子の後にバッキング材を入れています。
余分な振動を抑えることにより、超音波のパルス幅が短くなり、画像における距離分解能が向上されます。

圧電素子と被写体では音響インピーダンスの差が大きく、そのままでは超音波が反射してしまうため、効率よく被写体内に入射させるよう、間に中間的物質を入れる必要があります。
その役割をしているのが音響整合層です。
反射が小さくなるように音響整合を取ることによって、感度の高いプローブが製造可能です。

音響整合層の材料としては、さまざまな樹脂材料を工夫して、音響インピーダンス値を調整し、整合を取っています。

音響レンズはプローブ先端についているグレー色のゴムのような部分です。
プローブから出力された超音波は、光のように広がって進んでしまいます。広がってしまう超音波をスライス方向に集束させ、分解能を向上させる、いわばレンズの役割です。

よくある質問

超音波は拡散しないのですか?

超音波を発する音源の大きさと超音波周波数(波長)により、拡散(無指向性)したり、拡散しにくくなります。
一般に、超音波波長より音源が小さいと拡散し、大きいと拡散しにくくなります。超音波探触子に音響レンズをつけることにより、超音波を拡散させずに収束(フォーカス)させることが可能となります。

どのくらいのフォーカスまで大丈夫ですか?

音響レンズのフォーカス効果は、超音波センサーの口径と超音波波長で決まる近距離音場限界点(口径半径/波長)とレンズ曲率でフォーカスゾーンが決まります。

どの部分に水晶は使用されているのですか?

現在の主に医療用に使われている超音波センサーには、水晶は使われていません。
水晶は、電気機械結合係数が小さく、超音波センサーのように電気信号を超音波(その逆も含め)に変化して使用する素子には適していません。
一般的な圧電材料としては、セラミック系のものが多用されています。

振動子の駆動はどのようにさせていますか?

圧電素子の両極につけられた電極にパルス電圧を加えると、圧電素子の共振周波数で素子が機械振動を起こします。 詳しくは、「超音波プローブの基本原理」ページをご参照ください。

どのようにして3次元画像を得ているのですか?

3次元画像は、センサーに対して3軸(縦・横・深さ)の情報が入手できれば画像化が可能です。
当社の3次元画像用プローブは、横・深さ方向の情報が得られる断面画像用プローブを機械的に縦方向に揺動させて、3次元画像を実現する超音波プローブです。
腹部用のものは、赤ちゃんの3次元画像用センサーとして主に使用されています。

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