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負性抵抗とは(6)-起動時特性-

今回は、負性抵抗の起動時特性についてお伝えいたします。

AGC (Auto Gain Control)機能により、水晶振動子の発振起動時(以下、単に起動時と呼ぶ)のみgainが大きい状態になるようにするタイプのICがあります。そのようなタイプのICによる発振回路の場合、起動時負性抵抗は定常時負性抵抗と比べて大きい特性となることが一般的です。そのため、上記タイプのICを使用した発振回路の場合、定常時負性抵抗だけでなく、起動時負性抵抗を測定し評価します。
この場合の判定は、「起動時負性抵抗」が目標値(負性抵抗とは(1) 参照)を確保しているか否かで行います。(起動時負性抵抗が目標を満足していれば発振起動に関して十分なマージンをもっています。また、定常時負性抵抗が目標値を確保できていなくても、水晶振動子の負荷時等価抵抗RLに対して十分に大きければ起動後に発振を維持できるためです。)

次に、起動時負性抵抗の測定方法を説明します。gainが大きい時間(起動時負性抵抗となっている時間)は通常数ms以下と短いため、スペクトラムアナライザによる測定方法(負性抵抗とは(2) 参照)では困難です。そのため、オシロスコープによる測定法を用い、発振/不発振の区別をします。手順としては以下の通りです。

1.   回路への電源電圧印加の前に水晶振動子と直列に抵抗(Rx)を挿入する。
2.   回路への影響が極力小さい電圧プローブを発振部に接触させる。
3.   回路へ電源電圧印加し、起動時の様子をオシロスコープで見る(下図参照)。
4.   Rxを徐々に大きくし、1~3項を繰り返すことにより、起動時に発振が確認できる臨界点の抵抗値を探す。
この抵抗値に水晶振動子の負荷時等価抵抗RLを加えた値が、起動時負性抵抗値となる。

起動時特性










 


 

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