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発振周波数の差(1)―概要―

今回は、発振周波数の差について、概要をお伝えいたします。

回路検討を行う基板に実装された水晶振動子単体の(指定負荷容量CLにおける)発振周波数を基準として、それを対象の基板に実装した際の発振周波数とのズレを求めます。そのズレ量を「発振周波数の差」と呼びます。


1.常温における周波数の差

まず、ここでは常温の条件での発振周波数の差を説明します。発振周波数の差はdF/Fという式で表されます。発振周波数の差の詳細は①式になります。(各記号の内容は下記を参照ください。)

発振周波数の差

 dF:回路上での水晶振動子発振周波数と基準周波数との差
  F:基準周波数
  a:指定負荷容量CLにおける水晶振動子発振周波数
  b:回路上での水晶振動子発振周波数


基準のF(①式でaとされている数)が公称周波数ではないことに注意が必要です。
基準のFがaか公称周波数かで発振周波数の差がどのように違うか、一例を示します。

水晶振動子公称周波数:25.000000MHz
a:25.000100MHz
b:25.000075MHz

上記の場合、発振周波数の差は以下のとおりです。
(A):基準のFがaの場合:
発振周波数の差

(B):基準のFが公称周波数の場合:
発振周波数の差

なお、NDKが回路検討において採用している発振周波数の差は(A)です。


2.周波数許容偏差を考慮した場合

水晶振動子の製品間の周波数バラつき、すなわち常温における周波数許容偏差を考慮に入れた場合に発振周波数の精度がどの程度なのかを知るためには、①の方法で得られた値に水晶振動子単品の周波数許容偏差を加えます。製品間の周波数バラつきを考慮に入れた条件での発振周波数の精度は②式になります。


発振周波数の差

(例1)
・発振周波数の差:+10ppm
・水晶振動子単品の周波数許容偏差:±30ppm以内
・②に代入すると、+10ppm±30 ppm = -20ppm~+40ppm
となります。

3.周波数許容偏差及び周波数温度特性を考慮した場合

製品間の周波数バラつきを考慮しつつ、温度を振った場合に発振周波数の精度がどの程度なのかを知るためには、②の方法で得られた値に水晶振動子単品の周波数温度特性を加えます。製品間の周波数バラつきを考慮しつつ、温度を振った条件での発振周波数の精度は③式になります。

発振周波数の差

(例2)
・発振周波数の差:-10ppm
・水晶振動子単品の周波数許容偏差:±40ppm以内
・水晶振動子単品の周波数温度特性:±50ppm以内(動作保証温度範囲内において)
・③に代入すると、-10ppm±40ppm±50ppm = -100ppm~+80ppm
となります。










 


 

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