事業領域
水晶デバイスは正確で安定した振動から得られる信号により、膨大な情報を正確に運び(情報通信)、加工(情報処理)するための基準となって、エレクトロニクス製品の内部ですべての動きを司る重要な役割を果たしています。
ADAS関連を中心に水晶デバイスの市場規模が大幅に増加する見通しの車載市場、成長ポテンシャルの高い5G向けのスマートフォン/IoTデバイスをはじめ、通信インフラ、宇宙、医療・ヘルスケアにいたるまで、あらゆるところでNDK製品が活躍しています。
自動車(車載)
大変革する自動車市場に
世界シェアNo.1の水晶デバイスが貢献
NDKは、自動車用水晶デバイスメーカーとして最古参の一社です。自動車の電装化が始まった1970年代前半から自動車用の水晶デバイス開発を進めており、50年以上にわたる実績があります。
「走る」「曲がる」「止まる」といった従来からの機能に加え、カメラやセンサーなどを活用したADAS(先進運転支援システム)の内側にNDKの水晶デバイスが活きています。激しい衝撃や振動に耐え、過酷な温度変化の中でも周波数を正確に発振し続けることで、みなさまの日常生活の安全を根底から支えています。
スマートフォン/IoTデバイス(移動体通信)
NDKの技術で小型化・高周波数対応
皆さまの生活をより便利なものに
様々なアプリケーションやサービスを利用できるスマートフォンやスマートウォッチを中心に、IoTデバイスの内部でもNDKの技術が活躍しています。
モバイル通信が5Gに移行し通信が高速化する中で、水晶デバイス自体も今までより小型化・高周波数対応が求められています。
NDKではその要望に応えるため、フォトリソグラフィ技術を応用した水晶デバイスを開発しました。その信頼性は多くの顧客に支持され、さらなる需要拡大につながっています。
基地局/データセンター(産業機器)
日系唯一の5G基地局向けOCXO量産企業
AIサーバー向け高周波・高精度・低ジッタを実現した水晶発振器を開発
社会インフラとして重要なシステムである移動体通信の基地局や、AIサーバーの普及により需要が拡大しているデータセンターにもNDKは貢献しています。
5GシステムではCU(セントラルユニット)やDU(ディストリビューテッドユニット)と呼ばれる制御用基地局に対して、高性能のOCXO(恒温槽付水晶発振器)を主軸とし、各種水晶デバイスを供給しています。
また、AIサーバーの普及によるデータセンター向け需要の増大を取り込むべく小型のSPXO(差動出力水晶発振器)を開発しました。
PC/TV/ゲーム/カメラ/家電(民生機器)
高品質な水晶デバイスが生み出す周波数が
日常生活のさまざまな場面を支える
ノートPC・TV・ゲーム機・家電など皆さまの暮らしを支える様々な製品にNDKの水晶デバイスが使われています。
NDKが民生機器に使用される大量生産かつ高品質な水晶デバイスを供給できるのには理由があります。埼玉県にあるNDKの狭山事業所には、人工水晶を生成する世界最大級のオートクレーブ(高温高圧炉)が設置されており、そこで約2トン分の人工水晶が育成されます。
そこで作られる人工水晶の一つひとつが同じ大きさ、同じ品質を持ち、1つの人工水晶から作られる水晶デバイスは200万個以上と世界トップクラスです。
超音波プローブ(医療機器)
小型・軽量・無線化ニーズに対応することで
健康を支えるシーンが増加
NDKの製品は医療やヘルスケアの分野でも活躍しています。
1970年代から超音波プローブの開発を行い、時代が進むと共に高精度化や小型・軽量化等のニーズにも応えて参りました。
超音波プローブにおいては、医療機器向けの品質マネジメントシステム規格「ISO13485:2016」の認証を取得しており、医療機器に求められる安心・安全かつ高品質な製品を開発しています。
また、医療機器においても無線化や遠隔操作対応が求められており、NDKの製品が活躍するフィールドはさらに増えていきます。
宇宙・特殊機器/官公庁向けインフラ/半導体装置
(周波数シンセサイザ・QCMセンサ)
人類の夢を乗せて飛び立つ人工衛星
その内側で活躍するNDKの製品
人工衛星やロケットに搭載されている機器は、打ち上げ時における衝撃・振動、激しい熱変動、高レベルの放射線など、過酷な環境下で製品の性能を発揮することが求められます。
NDKは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)から国内唯一の水晶振動子・水晶発振器の認定メーカーに指定されており、NDKの水晶デバイスがいかに優れているかを示しています。
また、QCMセンサは宇宙探査での利用以外にも、半導体製造プロセスにおけるモニタリングでの活用を探っています。