光学製品
光学薄膜技術

光学薄膜とは、光の性質を利用して、光の反射や透過などをコントロールする薄膜です。
NDKでは、この目に見えないほどの薄い膜を光学ローパスフィルタをはじめとした各種フィルタに
コーティングして反射を防いだり、赤外域の光を遮断させたり、様々な機能を成膜することが可能です。

ARコート(反射防止膜)

ARコートは、光学製品の表面反射を低減し、透過率を向上させることが可能です。
垂直入射から角度を傾けると反射が増加します。そこでNDKでは、膜設計の最適化と工夫を行い、入射角30°までの反射をほぼ抑えることができる「入射角依存改善ARコート」を開発しました。これにより、色ムラ・ゴースト現象などを抑制することが可能となります。

左:入射角依存改善ARコート 中央:従来のARコート 右:ARコート無
左:入射角依存改善ARコート 中央:従来のARコート 右:ARコート無
撮影方法
撮影方法

ARコート設計例

ARコート設計例

入射角依存改善ARコート設計例

入射角依存性改善ARコート設計例
入射角依存性改善ARコート設計例

<低入射角依存ARコート (左:透過率、右:反射率)>

IR-cutコート

IR-cutコートは、赤外域の光を遮断して、可視光を透過させることが可能です。
垂直入射から角度を傾けると分光特性が変化します。そこでNDKでは、膜設計の最適化と工夫を行い、入射角30°までの反射をほぼ抑えることができる「低入射角依存IR-cutコート」を開発しました。これにより、色ムラ・ゴースト現象などを抑制することが可能となります。

IR-cutコート設計例

IR-cutコート設計例
IR-cutコート設計例

<一般IR-cutコート (左:透過率、右:反射率)>

IR-cutコート設計例
IR-cutコート設計例

<低入射角依存IR-cutコート (左:透過率、右:反射率)>

特性比較

可視帯反射リップルの角度依存性

可視帯反射リップルの角度依存性

可視帯反射リップルを一般設計のIR-cutコート
フィルターに対し最大73%低減

IR半値シフトの角度依存性

IR半値シフトの角度依存性

IR半値シフトを一般設計のIR-cutコート
フィルターに対し最大55%低減

ITO膜(透明導電膜)

酸化インジウムと酸化スズの混合材料である酸化インジウムスズは透明導電膜を形成する材料として使用されています。

UVIR-cutコートや、ARコートと組み合わせることが可能

性能例:シート抵抗  1.15E+05  ΩRS(実測例)

撥水コート

蒸着の最終層にフッ素膜をコーティングをします。
この処理により、滑り性が良くなり、異物や汚れの付着がしづらくなったり、キズが入りづらくなります。

撥水コート
撥水コート

撥水コート前後での反射率特性データ

撥水コート

低応力膜技術

独自の製造方法・設計技術に基づき、応力の小さな光学薄膜を提供可能です。
以下はARコートの一例ですが、低反射設計と組み合わせることで、低入射角依存性、低反射で且つ低応力のARコートを45x35x0.2mmのような大型薄板・基板に成膜が可能となります。

一般的なARコート設計

一般的なARコート設計

反射波面画像(一般ARコート設計)

反射波面画像(一般ARコート設計)

低応力ARコート設計

低応力ARコート設計

反射波面画像(低応力ARコート設計)

New low stress coating PG699
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