グリーン・クリスタル・テクノロジー® ~NDKの環境対応~
グリーン・クリスタル・テクノロジー® ~NDKの環境対応~
弊社は、地球温暖化の原因であるCO2排出量を低減するため、具体的な削減目標を含む中期計画を立案し、推進しています。また、社会の環境ニーズに応えるため、最先端の技術を駆使し、製品の小型・軽量化、低消費電力化を実現することにより、CO2排出量の低減(抑制)に貢献しています。
NDKの水晶デバイスの新コンセプト。
製品ライフサイクルを通じたトータルな省エネ貢献や環境性能の向上への取り組みです。
を柱としています。
Manufacturing -環境に配慮したものづくり-
環境LCA手法を使って、製品のライフサイクルでのCO2排出量を求めた事例を紹介します。
※LCAとは、ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment)のことで、製品の一生を評価するということになります。ここで、製品の一生とは、製品自身の製造段階だけではなく、製品を構成する原材料の採掘段階、製品を構成する部品・材料の製造段階や、製品の出荷から使用者に届けられるまでの流通段階、使用者による製品の使用とそれに伴う修理・メンテナンスを含む使用段階、使用者の手を離れた製品が再使用・リサイクル・廃棄される処分段階の全てです。また、LCAは、環境ISOであるISO14000シリーズの中で国際的標準規格が制定されています。
最先端の技術を駆使して開発した超低電圧駆動(0.8V~)タイプのクロック用発振器(NZ2520SF)と従来品(2700シリーズ)を、環境LCA手法を使ってCO2排出量を比較しました。
CO2排出量は、部品製造、製品製造、ノートパソコンに搭載された弊社製品の消費電力量及び、製品輸送の消費燃料より算出しました。
分析方法は、工場や製造ライン単位で使用する消費電力を調査し、総生産量から製品あたりのCO2排出量を算出する「サイト型」を採用しました。
クロック用水晶発振器のCO2排出削減量比較(2700シリーズ VS NZ2520SF)
以下に部品製造及び製品製造におけるCO2削減量比較の詳細を示します。
ECO部品 -環境に配慮したものづくり-
ECO製造 -環境に配慮したものづくり-
製造においては、高温で処理をするため、大きな電力が必要な工程があります。製品の小型化により1回の投入個数を増やすことができます。装置の消費電力は、投入個数にほとんど影響しません。従って、投入個数が増えた分、製品1個当りの消費電力が小さくなり、CO2排出量が削減されます。
また、これに併せて装置の省電力化も行いました。
以下に、装置をご紹介いたします。
水晶片上に電極を形成する工程
水晶片上の電極膜を安定させる工程
水晶片をベースに接着する工程
水晶片の電極膜を調整して周波数を規定値に合わせこむ工程
安定した封止を行うための工程
Optimization -性能・効率向上で省エネ貢献-
超低電圧駆動タイプのクロック用水晶発振器の開発
近年、様々な用途で環境へ配慮したECO製品が注目を集めており、省エネ化が進んでおります。それらを構成する電子部品においても同様のニーズが強く、特に携帯電話や携帯端末などの小型機器は、バッテリーの長寿命化や多機能化に伴い、小型化・省電力化両面での省エネの実現が望まれています。弊社では、このような市場のニーズを実現するため0.8V~ という超低電圧駆動対応のクロック用水晶発振器を開発しました。
「NZ2520SF」は、世界初※ の2.5 × 2.0 mmの小型で超低電圧0.8V~ 駆動を実現し、駆動電圧を従来品の約50%減、消費電流では最大40%もの削減に成功致しました(下図)。これは、電力に換算しますと最大約70%もの削減率になります。
本製品は、特に多機能が進む携帯電話・シリコンオーディオプレイヤー・PND(Personal Navigation
Device)・ノートPCなどの携帯機器における低電圧オペレーション・大幅なバッテリーの長寿命化・環境負荷の低減に貢献します。また、携帯機器のみならず幅広い用途に対応するため、広い周波数範囲(1.0~
50 MHz)を実現し、電機産業の様々な分野における環境負荷低減が期待できます。
(※2009年6月25日現在 弊社調べ)
【開発機種】
NZ2520SF
【特長】
超低電圧駆動 : +0.9V±0.1V
広周波数範囲 : 1.0MHz~ 50MHz
表面実装(SMD)製品
鉛フリー対応、RoHS指令に適合
Reduction -小型・複合化で省資源化-
最先端技術を駆使した製品開発
弊社は、お客様のニーズにいち早く応えるため、設計技術、部品技術、生産技術、製造技術を結集し、最先端の技術を導入して、製品の小型化、軽量化に成功しました。 基準クロックとしてノートパソコン等の多彩な製品に使用されるクロック用発振器の小型化、軽量化について、弊社事例を紹介します。
クロック用発振器の小型化と軽量化
下図にクロック用発振器小型化の変遷を示します。
下図にクロック用発振器軽量化の変遷を示します。
ノートパソコンの軽量化
快適な社会生活を送るために欠かすことのできないノートパソコンが登場した1990年前後には、その製品重量が約8kgでした。近年、利便性や環境を考慮した結果、ネットブックの登場でその重量が1/10以下に軽量化されています。また、ノートパソコンの小型化や低消費電力化も進んでいます。
この軽量化、小型化、低消費電力化に伴い、CO2排出量が低減(抑制)されています。ノートパソコンの重要部品として弊社製品の水晶デバイス(クロック用発振器、水晶振動子等)もCO2排出量低減(抑制)に貢献しています。
下図にノートパソコン軽量化の変遷(例)を紹介します。
CO2排出抑制に貢献するカーエレクトロニクス
弊社製品が、アプリケーション(お客様の製品)に使用されることにより、間接的にCO2排出量低減(抑制)に貢献しているケースがあります。
下図に弊社製品(水晶振動子、水晶発振器等)がカーエレクトロニクスに使用され、そのシステムがCO2排出量低減(抑制)に効果があると思われる事例を紹介します。
パワートレイン系
ボディ制御系
情報通信系
車両制御系
Environment 環境法規制への対応 -環境負荷物質管理システム-