発振回路評価方法

負性抵抗とは(2)

前回、負性抵抗の概要とNDKの目標値についての解説をしました。今回は、負性抵抗が実際にどのように測定されるのかお伝えいたします。

まず、お客様の回路基板に実装されている水晶振動子を外し、抵抗器を水晶振動子に対して直列に接続します。次に、抵抗器の抵抗値を十分小さい値にセットし、回路の電源を入れます。発振の様子は、スペクトラムアナライザにより確認します。抵抗器の抵抗値を高くしていくと、ある点でスペクトラムピーク信号が見えなくなります。その後、抵抗値を低くしていくと、再びピーク信号が発生します。再度ピーク信号が発生した時点の抵抗値に水晶振動子の抵抗値を加えた値を、その回路における負性抵抗値としています(※1)。

なお、上記にご紹介している方法は標準としている方法であり、回路の状況によっては上記と異なる手順や方法により測定する場合もあります。

※1 負性抵抗値 = 抵抗器の抵抗値 +水晶振動子の抵抗値

お客様から借用した回路基板に抵抗器を接続し、スペクトラムアナライザにより発振を確認
【図】お客様から借用した回路基板に抵抗器を接続し、スペクトラムアナライザにより発振を確認

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