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日系唯一の5G基地局向けOCXO量産企業として世界に挑む

日系唯一の5G基地局向け
OCXO量産企業として世界に挑む

5G基地局向けOCXOで
シェアを獲得

通信分野において、NDKの水晶デバイスが使われているのはスマートフォンだけではありません。アナログ通信の時代から、社会インフラとして重要なシステムである移動体通信の基地局においても、NDKは貢献してきました。5Gシステムでは、とりわけCU(セントラルユニット)やDU(ディストリビューテッドユニット)と呼ばれる制御用基地局に対して、非常に高安定な25×22mmサイズのOCXO(恒温槽付水晶発振器)が採用されています。

5Gネットワークシステム

5Gネットワークシステム

CU/DUには、1局あたり1~数個のOCXOが使われますが、基準クロックとして求められる高安定なOCXOの仕様は、高純度で高品質な水晶原石を使わなければ実現できないほど高いレベルのものです。5GのCU/DUは、より要求仕様が厳しくなってきており、従来品からさらなる性能の改良が求められています。

NDKでは、自社生産の品質グレードの高い原石を用いて、高安定なOCXOを大量に一貫生産しており、国内外の基地局メーカ各社に高性能で品質が均一な製品を供給しています。原石育成から発振器をつくる要素技術を保有し、一貫して生産できるのは、水晶デバイスメーカの中では唯一、NDKのみです。

また、OCXOは、高精度な水晶振動子と高度な回路技術が融合してできているものです。現在、日本の企業で基地局向けOCXOの事業を継続しているのがNDKの強みとなっています。基地局向けOCXOメーカはグローバルでは当社を含め5社がしのぎを削っていますが、その中でもコンスタントにシェアを獲得しています。

【25×22mmサイズOCXO NH25M22TE】

【25×22mmサイズOCXO NH25M22TE】

小型化する基地局に世界最小クラスの
高温対応OCXOを開発

5Gシステムでは、Sub6GHzやミリ波と呼ばれる高周波の電波が使用されます。4Gまでの電波と比べて通信速度は速いものの、電波の指向性が強く到達距離が短いため、無線基地局を数多く設置し、そのエリアを細かく設定しなければなりません。このような背景から、小型の無線基地局「RU(ラジオユニット)」が増加していくことが予想されています。

基地局数の想定

基地局数の想定

当社推定

このRUですが、通信トラフィックの多い都心のビル屋上や壁面、鉄柱の上部などこれまで想定しなかったさまざまな場所に設置が進んでいくと予想されます。

空調が効いた局舎の中に据え付けられるわけではないため、RUに搭載されるOCXOも、小型化であることはもちろん、外来振動に強く、突然のゲリラ豪雨に見舞われたり、真夏の直射日光や真冬の降雪といった温度変化にさらされたりする厳しい周辺環境下でも、安定した特性を維持することが求められます。

NDKでは、7×5mmという世界最小クラスのOCXOを開発しました。本製品は、これまでのTCXOやVCXOの開発で培ってきた回路の小型集積化技術や超高密度実装技術などの集大成として完成した、苦心のたまものです。

【5G基地局向け高温対応(+95℃)の世界最小クラス7×5mmサイズOCXO NH7050SA】

【5G基地局向け高温対応(+95℃)の世界最小クラス7×5mm
サイズOCXO NH7050SA】

5Gとその先に向かって

NDKでは、5G基地局向けビジネスを軌道に乗せ、さらなる拡大を図っていくのはもちろんですが、その先を見据えた活動もすでに推進しています。

経済産業省の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究(委託)」の公募に、国立研究開発法人情報通信研究機構、国立大学法人東京大学、国立大学法人東北大学とともに採択され、「極限時刻同期に基づく革新的通信デバイスと応用開拓」と題して、今後さらに重要性が増すことが予測される「時刻同期技術」についての研究を進めています。

NDKは、創業以来、周波数の制御と選択、および検出を司る水晶デバイス専業メーカとして、エレクトロニクス産業の発展を内側から支えてきました。5Gから6Gへ。また、デジタル社会のますますの発展をサポートするべく、当社はこれからも高信頼で高精度の製品を提供することで、安全・安心・快適な社会の実現に貢献してまいります。

【参考】
経済産業省
「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究(委託)」の採択事業者を決定しました
https://www.meti.go.jp/press/2020/10/20201027001/20201027001.html

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