発振回路評価方法

不具合事例について

今回は、不具合事例について、お伝えいたします。


不具合事例1:不発振
主に以下のケースの場合、不発振の可能性があります。


1.負性抵抗が不足している場合
  関連事項として負性抵抗とは(1)<概要とNDKの目標値>を参照してください。
2.適切な帰還抵抗(Rf)が回路に無い場合
  IC内部に帰還抵抗(Rf)が内蔵されている場合、図1のように外付けで帰還抵抗(Rf)がある必要は
  ありません。

回路図


3.水晶振動子やICで規定された温度条件の範囲外で動作させた場合
4.回路に部品が正しく実装されていない場合


不具合事例2:発振周波数のズレ
主に以下のケースの場合、適正な発振周波数で発振しない可能性があります。


1.回路負荷容量と水晶振動子の負荷容量仕様に大きな差がある場合
  関連事項として発振周波数の差(3)<改善方法>を参照してください。
2.水晶振動子の温度特性を考慮しなかった場合
  関連事項として温度特性(1)<発振周波数の差>を参照してください。
3.回路に部品が正しく実装されていない場合


不具合事例3:正規のモードで発振しない
「基本波で発振する必要があるが、3次オーバトーンで発振してしまう」といった事例です。
詳しくは負性抵抗とは(5)<3次オーバトーン特性>を参照してください。

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