QCMはナノグラムオーダーの質量変化を高感度に検出できる技術として、さまざまな表面評価やガスモニタリングに応用されています。 本ページではその原理から応用までを紹介します。
QCMは、水晶振動子を用いて微小な質量変化を高感度に検出する計測技術です。水晶振動子は、一定の周波数で安定に振動する特性を持ち、その表面に物質が付着すると、付着量に応じて共振周波数が低下します(これを質量負荷効果と呼びます)。この周波数変化をもとに、ナノグラムレベルの微小な質量変化をリアルタイムで捉えることが可能です。
※この質量と周波数の関係は、Sauerbreyの式により定量化されており、高い再現性と信頼性を誇ります。
Twin-QCM®は、1枚の水晶振動子に検出用と基準用の2電極を搭載したNDK独自の高精度QCMセンサです。
両電極の周波数差を取ることで、温度や振動、応力などの外乱要因を効果的に打ち消し、安定した質量変化の検出が可能です。
水晶は温度変化や機械的ストレスにより周波数が変化しますが、Twin-QCMⓇセンサでは検出電極と基準電極の差分周波数をとることで、これら外的要因の影響を効果的に除去できます。
電極温度を正確にモニタリング・制御することで、さらなる高精度な測定を実現します。
周波数温度特性(参考値):
温度範囲:-70℃~+125℃
各電極の周波数変化:約±100ppm(25℃基準)
差分周波数変化:±10ppm以内(※温度補正後)
【 Twin-QCM®センサ周波数温度特性 】
Twin-QCM®は、一般的なQCMセンサと比較して温度による誤差を1/10以下に抑制し、高い安定性と再現性を提供します。
QTGA法は、QCMに温度制御を加え、加熱・冷却中の質量変化をリアルタイムで観測する解析手法です。
従来のTGA(熱重量分析)とは異なり、真空や低圧、極低温環境でも使用可能で、脱離挙動・吸着挙動の詳細解析に優れます。