NAPiCOSとSPRとの比較

NAPiCOSとSPRとの比較

NAPiCOSとSPRを同時に使用し、CRP抗原抗体反応を比較計測しました。
検量曲線からNAPiCOSは直線性が高いこと、ダイナミックレンジが広いことが示されました。
またNAPiCOSは粘性溶液中での反応量も影響を受けにくいことが示されました。

1.プロトコル

[NAPiCOS]

  • センサ:30MHz ツインセンサ
  • 流速:2μL/min
  • サンプル量:20μL
  • 送液バッファー:PBS

[SPR]

  • 流速:2μL/min
  • サンプル量:20μL

*メーカー推奨の基本センサ及び送液バッファーを使用

いずれもセンサ表面の一方に抗CRP抗体を固定化し、もう一方にブロッキング処理を行っています。

2.濃度依存性

CRP濃度を変化させたときの反応量から、表面に結合したCRP量を算出し、検量曲線を作成。
NAPiCOSは直線性が高く、かつダイナミックレンジが広いことが示されました。

図1.検量曲線の比較

3.高粘性溶液の影響

高粘性溶液中での抗原抗体反応量について、NAPiCOSとSPRとで比較計測。高粘性溶液中出の反応にNAPiCOSは影響が小さいことが示されました。

図2.高粘性溶液中でのCRP反応量の変化

4.用語解説

SPR Surface Plasmon Resonance(表面プラズモン共鳴)の略です。
金薄膜上に照射したレーザー光の反射光の一部が減衰する現象です。
この現象は金表面の分子の結合により影響を受けるため、これを測定することで分子間相互作用計測が行われています。
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